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私がフリーランスの編集者・ライターになった理由は電車通勤に限界を感じたから

今日は私がどうしてフリーランスの編集者・ライターになったのか、その経緯について(いきなりだけど)話したいと思います。

 

これまでのキャリア

私は新卒で編集プロダクションに入り、版元(出版社)の編集部を経て独立しました。新卒当時の私の夢は版元で編集者になることだったので、30歳を前にしてその夢は叶っていたんですよね。

という訳で、20代半ばの私はフリーを最終目標にしていなかったし、フリーになるために何か努力していた訳ではありませんでした。

 

じゃあなんでフリーになったの?

電車が苦手だったから。満員電車に乗りたくなかったから。通勤がしんどかったから。

正直なところ、これが一番の理由です。
版元時代、私は片道1時間半を通勤に費やしていました。毎日毎日混んでいるターミナル駅で乗り降りし、人にぶつかったり、もみくちゃにされたり、足を踏まれたりしながら通勤してると思うんですよね。あーもう通勤したくない、今すぐ会社やめたいって。

満員電車が好きな人なんていないと思いますが、私も大の苦手でした。多分、電車そのものが苦手なんだと思います。

雪が降ったり、台風や大雨なんかで交通網が麻痺してもなんとかして会社に行かなくちゃいけないし、人身事故に翻弄されるのも苦痛でした。

一人暮らしなら会社の徒歩圏、自転車圏に住んでしまうという手もあるのですが、私は二人暮らし。夫の通勤を考えるとそれが難しかったのです。もし私が会社に自転車で行ける距離に住んでいたら、あるいはリモートで働くことが許されていたら、今でも勤めていたと思う。いい会社だったし。

私としても、通勤さえ楽になれば仕事を続ける意欲が湧くだろうと思い、色々策を講じてはみました。ラッシュを避けて早朝に通勤したり、有料特急やグリーン席を使ったり。それでストレスは多少軽減されたけれど、ゼロにはならなかったんですよね。

毎日会社に行って帰ってくるだけでぐったりでした。文字通りベッドにダイブしてバタンキュー。ひどい時はとりあえず1時間寝てからじゃないと、ご飯もお風呂もできない、という感じでした。

あれほど憧れていた版元編集だというのに、通勤がしんどすぎて、夫の都合で引っ越して通勤時間が片道2時間以上になるのを機に辞めました。

 

あとは単純に、もっと自由になりたかった

ちゃんとした服を着てメイクするのが面倒な日もある、暑くても寒くても通勤するとかいやだ、体調が悪い日は無理せず休みたい、会議に出たくない、自分宛じゃない電話を取りたくない、会社の掃除や郵便物整理に時間を取られたくない……。社会人としてあるまじきわがままかもしれませんが、こういうストレスから解放されつつ、お金を稼いで生きてみたかった、という思いもありました。

仕事の内容に関しても、紙媒体だけじゃなくウェブもやってみたい(社内でやろうと思ったけど予算降りず)、自分の会社で扱っているジャンルだけじゃなく、もっと違うジャンルもやりたい、全然違う予算組みで本を作ってみたい、等々と思ったら会社という枠が窮屈だな、と思ったのです。

私の場合は、会社勤めのキャリアなしにはフリーランスとして仕事が取れなかったと思うので、20代のうちに頑張っておいてよかった、という気持ちです。

 

フリーになってどうだった?

いやもう快適。通勤しなくていいって最高です。
好きな音楽を流しながら家で快適に仕事できるのが幸せです。好きなタイミングで好きなものを食べられるし、眠ければ昼寝もできるし、昼のうちに夕食の仕込みをしたり、気分転換に家を掃除したり、天気が怪しければ洗濯物を早めに取り込んだり。

私は1人でいるのが苦にならないタイプなので、在宅仕事は性に合っているんだと思います。時々取材で新しい人に会うことで刺激も得られるし、今の生活は気に入っています。

時々取材で朝早い電車に乗ることがあるのですが、息が詰まります。これを月曜から金曜まで毎日、60歳まで続けるのは私には無理です。

フリーランスとして快適な生活を続けたいから、これからも仕事がんばってお金稼いで、実績も積んでいこう!と思えます。

 

でも、いいことばかりじゃないよ

もちろん版元編集を辞めて、よくないこともありました。

版元編集ってなんでも自分で決められるから面白いんですよね。自分の考えた企画を自分の思うように形にして、売り出して、結果を世に問うことができるんです。

版元で働いたのは数年だったけど、これはすごく刺激的な体験でした。版元編集ならではの面白さですね。私が今フリーの立場で企画を持ち込んでも、こんなに思い通りにはできないんですよね。必ず版元の意向というものが入ってきてしまうので。予算や売り上げなどどうしても不透明なところが出てきてしまいますし。

(まあ、版元時代も会社や上司の意向や思惑があって、全部が思い通りにはならなかったけど、それに立ち向かい、頭をひねる楽しさはありました)

フリーになって一番変わったのは、裁量権が(版元編集より)なくなったことだと思います。外注として、必ず誰かの判断を仰がなければいけない立場になりました。それが窮屈で面白くない時もあるのですが、意見をバンバン言えるクライアントには言っていますし、まあ自由な生活と引き換えなのかなと思っています。

 

目覚まし時計のいらない生活

会社員時代は寝る前に必ずアラームをかけて、「明日は○時に起きなきゃいけない」と念じてから寝ていました。そして、それでも寝坊することが2年に1度くらいありました。

でも今はアラームより前に自然と目が覚めます。そのくらい十分に睡眠を取れているからです。日曜の夜に「また明日から会社か…」と憂うつになるサザエさん症候群もありません。

会社員時代はいつもストレスを抱えていて、心身ともに不調なことが多かったのですが、今は20代の頃より快調です。締め切りが重なって辛い時はあるけれど、プロジェクト単位で動いているから、「終わりの見えない苦しみ」がないんですよね。どんだけしんどい仕事でも、必ず終わりがあるんです。

通勤がしんどい人、会社がしんどい人は、もっと自分が楽になるように生きてみてもいいんじゃないか、と思います。大勢の人が我慢して仕事してるからって、自分も同じように我慢する必要はありません。

今はスマホやパソコンがあればライターになれる時代ですし、プログラミング、デザイン、株、アフィリエイト、秘書などなど、在宅できることは色々あります。

最近は心と体に優しい生きかたをしようと思う気持ちが強いので、自分がフリーになった経緯を振り返ってみました。会社に勤めなくても生きられる!と知った今は、本当に楽な気持ちで毎日を過ごしています。

 

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